FIREしたい、というより自由が欲しい。
最近、「FIRE」という言葉について考えることが増えました。
経済的に自立して、早期リタイアする。
働かなくても生活できるくらいのお金があれば、どれだけ気楽だろう。
そう思うことはあります。
ただ、自分の場合、「仕事を辞めたいからFIREしたい」という感覚とは、少し違う気がしています。
そう思うようになった一番大きな理由は、子どもの入院や通院です。
子どもの入院で見えた、仕事とお金の関係
子どもが入院すると、当然ですが家族の生活は大きく変わります。
医療費そのものだけではありません。
付き添い入院をすれば、親の食費もかかります。
病院と家を往復する交通費もある。
長期になれば、細かな出費も積み重なります。
そして、もう一つ大きいのが仕事です。
通院や入院があれば、仕事を途中で抜けることがあります。
自分の場合は、今のところ比較的フレキシブルに働かせてもらっています。
管理職という立場もあり、自分で予定を調整できる部分もあります。
これは本当にありがたいことだと思っています。
でも、もし休んだ時間の分だけ給料が減る仕事だったら。
あるいは、簡単には仕事を抜けられない職場だったら。
子どもの体調だけでも心配なのに、
「今月、給料はいくら減るだろう」
「仕事を休んで大丈夫だろうか」
ということまで考えなければいけません。
病気そのものとは別に、お金と仕事の不安まで同時に抱えることになります。
そして最近、このことを改めて考えることが増えています。
次の付き添い入院は、家計の大黒柱である私がする可能性が高いからです。
付き添いで仕事を離れる時間が長くなったとき、どこまで今の働き方を維持できるのか。
収入への影響はどの程度あるのか。
今はある程度柔軟に働けていますが、それでも「仕事と家族のどちらを優先するか」という場面は、これからも出てくると思います。
そう考えたとき、
「働かなくても生きていけるくらいのお金があったらいいな」
と思うようになりました。
働きたくないわけではない
でも、だからといって仕事を辞めたいわけではありません。
仕事そのものが嫌いなわけでもない。
むしろ今の仕事は面白いです。
やりたいこともまだあります。
ここが、自分でも少し不思議なところです。
働きたくないわけではないのに、働かなくてもいい状態にはなりたい。
なぜだろう。
考えてみると、自分が欲しいのは「働かなくていい生活」ではなく、
働くかどうかを、自分で決められる状態
なのかもしれません。
昔は「社会の役に立つ仕事」がしたかった
少し昔の話をすると、学生時代の自分は「社会の役に立つ仕事がしたい」とかなり青臭く考えていました。
地域活性化にも興味があり、その思いで第一希望だった、いわゆる大手企業に就職しました。
ただ、実際に働いてみると、企業は当然ながら利益を追います。
当時の自分は、そのことにうまく馴染めませんでした。
CSRのような仕事にも惹かれていましたが、今振り返れば、利益を生み出す仕事から逃げたかっただけなのかもしれません。
そして結局、
どうせ働くなら、自分が本当にやりたいと思える仕事をしよう。
そう思って、今の中小企業というか、小企業に移りました。
あれから仕事に対する考え方もずいぶん変わりました。
会社が利益を出すことは必要です。
利益がなければ、社員の給料も払えないし、新しいことにも挑戦できない。
社会貢献だって続きません。
昔ほど「利益を追うこと」そのものに違和感はありません。
それでも、子どもの入院を経験して、もう一度「働くって何だろう」と考えるようになりました。
FIREしたいのではなく、選べるようになりたい
FIREという言葉には「Retire Early」が入っています。
早く仕事を辞めることが目的のようにも見えます。
でも、自分が欲しいのはたぶんそこではありません。
子どもが入院したら、仕事のことを気にせず付き添える。
通院の日には、給料が減ることを心配せず仕事を抜けられる。
会社の給料が多少下がっても、生活が大きく揺らがない。
もし今の仕事が本当に嫌になったら、お金のためだけに続けなくてもいい。
逆に、自分が本当にやりたい仕事なら、多少収入が下がっても続けられる。
そんな状態です。
つまり欲しいのは、
「働かなくていい自由」ではなく、「どう働くかを決められる自由」
なのだと思います。
そして、もう一つ。
仕事より大切なものが現れたとき、迷わずそちらを優先できる自由。
これは、子どもが生まれる前には、あまり考えたことがありませんでした。
お金は、人生の選択肢を増やすためにある
仕事は大切です。
お金も大切です。
でも、人生の中には突然、それ以上に優先しなければならないものが出てきます。
そのときに、
「会社があるから」
「給料が減るから」
という理由で動けない人生にはしたくない。
そのために資産を作っているのかもしれません。
もし十分なお金ができても、たぶん自分は働いていると思います。
ただ、そのときは今とは少し違う気持ちで働ける気がします。
「働かなければ生活できないから」働くのではなく、
「この仕事をしたいから」働く。
そして家族に何かあったら、何も気にせずそちらを優先する。
自分が目指しているのは、早期リタイアではなく、
そんな状態なのかもしれません。

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