NICUでの入院について
ぼーは生まれてすぐにNICUへ運ばれていきました。
もともと出産前から決まっていましたが、母子別室での入院スタートです。
出産当日のことは、今思い返しても少し曖昧です。
昼過ぎに生まれて、個室に移動して、夜には一度家に帰った──
そんな断片的な記憶だけが残っています。
今になってカレンダーを見返すと、あの日は月曜日の平日でした。
ぴーまん(姉)を保育園に送ってから病院へ向かったこと、
義実家が迎えに来てくれて、そのまま預かってくれたこと。
車で10分という距離に住んでくれているありがたさを、
あの日ほど強く感じた日はありません。
■ NICUとはどんな場所なのか
NICUとは Neonatal Intensive Care Unit(新生児集中治療室) のこと。
生まれたばかりの赤ちゃんのうち、
- 呼吸が安定しない
- 体温調節が難しい
- 低出生体重
- 感染リスクが高い
- 何らかの治療や観察が必要
といった“特別なケア”が必要な子が入る場所です。
一方で、PICUは 小児集中治療室。
対象は乳児〜小児で、NICUよりも年齢が上の子どもたちが入ります。
ぼくはこの違いすら知らないまま、
ただ「新生児を預かるところなんだろう」と思っていました。
実際にNICUに入ってみると、
そこは“静かな緊張感”というよりも、驚くほど暖かく安心できる場所でした。
理由はシンプルで、看護師さんたちがピリついていないんです。
親がいない時でも赤ちゃんに優しく声をかけてくれていて、
それは看護師さんだけでなく先生も同じ。
おかげで「気が重い」「足を運びにくい」と感じることは全くありませんでした。
■ ぼーの状態と、第一子との違い
ぼーは保育器ではなく乳児用ベッドに寝ていました。
これは、
- 自発呼吸ができている
- 体温がある程度保てている
- 重篤な状態ではない
というサインでもあります。
ただ、体にはいくつもの管がつながれていて、
第一子のときとはまったく違う光景でした。
NICUでは、
- 心拍
- 呼吸数
- 酸素飽和度(SpO2)
- 体温
などが常にモニターされます。
これまでSpO2なんて言葉をろくに知らなくて、コロナの時になんか聞いたなー程度でした。そしてモニターのアラーム音は当初はかなり動揺しましたが、徐々に慣れていきました。
■ 面会という時間のありがたさ
面会時間は決まっていましたが、
よめっちと二人で行けたのは本当に恵まれていました。
看護師さんによると、
仕事前のわずかな時間に来る方もいるそうです。
上の子を保育園に送り、
日中に仕事を抜けて会いに行ける環境は、
本当にありがたかった。
NICUにいると、
常に“危機的状況”のようなイメージがありますが、
ぼーの場合は比較的落ち着いていて、
急な呼び出しもありませんでした。
それだけでも救われる思いでした。
■ NICUの空気と、そこで働く人たち
NICUは個室ではなくオープンスペースで、
他のお子さんの様子もなんとなく伝わってきます。
ベッドは常に満床に近く、
空けばすぐに埋まる。
また空けば、また埋まる。
その繰り返し。
「この規模で回しているのか…」
と驚くと同時に、
スタッフの方々の優しさと柔らかい対応に、
何度も救われました。
医療的には高度なケアが必要な場所なのに、
雰囲気は驚くほど穏やかで、
赤ちゃんにも親にも寄り添ってくれる。
そして思ったのは、
「こういうところにもっと税金使ってほしいな」
ということ。
納税、大事!
■ ベッドの位置が教えてくれた“前進”
NICUで過ごす日々は、
どうしても“変化が見えにくい”時間です。
でも、ぼーのベッドが
少しずつ部屋の端のほうへ移動していきました。
これは医療的には、
「重症度が下がり、NICU卒業に近づいている」
というサイン。
毎日同じように見える時間の中で、
確かに前に進んでいる。
その小さな変化が、
ぼくたちにとっては大きな希望でした。
■ そして、突然の転院
そんなNICUでの入院生活にも、
ある日突然“転院”という知らせが届きます。
その話は、また次回。

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